体の中では冬でも夏でも絶えず熱が作られています。特に激しい運動をしたときには体温が上がります。マラソン選手が走っている時の体温は40℃位にもなるそうです。
体温が上がり続ければ死んでしまいますので、人間の体から熱は遠赤外線となって輻射熱、空気への伝導熱そして汗の気化熱として発散されています。輻射熱や伝導熱は高いところから低いところへ熱が移動する性質が有りますので、夏のように外気温が高くなって気温が体温に近づくと、体から輻射熱や伝導熱で発散する熱の量は少なくなってしまいます。なので体から気化熱を奪って体を冷やす汗の役割が重要になってくるわけです。
1gの水が蒸発する為には540calもの熱量が必要です。ちなみに1gの水が1℃から2℃になるには1cal、1gの氷が溶けるためには80calの熱量が必要です。要するに汗が気化するためには体からたくさんの熱を奪ってゆくと言う事です。
汗が出にくいと体温調節が上手くゆかず夏は熱中症になるリスクが高まります。常日頃から汗を流す習慣をつけたいものです。